熊野牛王神符

淡路島最高峰の諭鶴羽山は、古くから山岳信仰の対象とされ、修験道の霊場として栄えてきました。
諭鶴羽神社は熊野三山の元宮とも伝えられ、「熊野の神々は、諭鶴羽山から熊野へ渡られた」という伝承も残されています。淡路島と熊野は、古くから祈りと修験の道によって、深く結ばれていたのです。
そうしたご縁を知ったことをきっかけに、このたび松陰に「熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ)」をお祀りしました。
熊野牛王神符は、熊野三山に伝わる護符です。神の使いとされる八咫烏を組み合わせ、独特の文字として表されています。
古くから魔除けや家内安全の祈りが込められ、中世には、熊野の神々に誓いを立てる「起請文」にも用いられてきました。約束を破れば神罰が下ると信じられたほど、人々から強い霊験を宿す護符として敬われてきたものです。
熊野と淡路島を結ぶ、古くからの祈りのつながり。
その象徴ともいえる護符をお祀りしたことで、松陰の空間がさらに清められ、これまで以上に澄んだ場所になったように感じています。
訪れる方が日常から少し離れ、自分自身と静かに向き合い、心を整える。
松陰が、そのための場所として、また一段深まったのではないかと思います。
